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2025.10.18
沼津工業高校2年生が参加!インターンシップでモノづくり体験
10/16㈭、10/17㈮に沼津工業高校機械科2年生の生徒を対象にインターンシップを実施しました。この記事ではインターンシップの様子をレポートします。
【目次】
工場見学
スグロ鉄工(以下、スグロ)には3つ工場があります。工場ごとに特色があり製造している製品が違います。工場ごとの特色を実際に見て実感してもらうため工場見学を実施しました。
本社工場
本社工場はコアピンを中心に多品種小ロットの製品を製造しています。多品種のため複合旋盤やNC旋盤、5軸加工機や放電加工機、様々な品種に対応できる設備、測定機を揃えています。スグロの加工技術、歴史が詰まった工場になっています。
大諏訪工場
大諏訪工場は鋳造後の二次加工を中心とした量産工場となっています。4軸加工まで対応できるマシニング、三次元測定機を揃え様々な部品加工に対応しています。
第三工場
第三工場はスグロのオリジナル商品である「冷却ジャンクション」を製造しています。スグロオリジナルの冷却部品は30種類にもなり、スグロの技術と知識が詰まった商品になります。スグロの「冷却ジャンクション」は国内シェア率40%にもなり、お客様に好評な商品となっています。
5軸加工機でのモノづくり体験
実際に5軸加工機を使用し「モノづくり体験」を実施しました。
モデリングの作成、加工プログラムの作成、加工、測定まで、実際に自分で「モノづくり」を体験してもらいました。
CADでのモデリング
自分でどのようなモノを加工してみたいかを考え、自分でCADを操作しモデルを作成していきます。今回はプレートに文字をモデリングし、加工をする際にどうすれば加工をしやすいモデルになるのかを一緒に考えモデリングを完成させました。「NKK2」という文字は『沼津工業高校 機械科 2年』の略称です。
CADソフトは「ソリッドワークス」を使用しています。
CAMでの加工プログラム作成
CADが完成した後はCAMを操作し加工プログラムを作成していきます。工具の選択や、どのような加工工程で加工を進めていくかを一緒に考えプログラムを作成しました。
CAMソフトは「FFCAM」を使用しています。
5軸加工機での加工段取り
加工プログラムが完成した後は実際に機械を操作し加工をするための段取りをしていきます。CAMで選択した工具を準備し、CADで決めた原点を機械上で設定していきます。
機械は牧野フライス製作所「D500」を使用しています。
今回はマシンバイスに固定し加工をしました。
5軸加工機での加工
段取りが終わったら実際に加工をスタートします。
自分が思い描いた加工ができているか、削り残してしまった箇所はないかを確認しながら加工を進めていきます。
写真では少し伝わりにくいですが、かなり綺麗な仕上がりになりました。
3Dスキャナでの測定
加工したワークを3Dスキャナを使用し測定していきます。モデリングしたCADデータと加工したワークを照合し、モデリングどおりに加工ができているかを測定します。
3DスキャナはKEYENCE「VL-300」を使用しています。
照合した際に緑色になると、誤差なく加工ができていることを意味します。完璧です。
汎用旋盤でのモノづくり体験
モノづくりの基本である汎用旋盤での加工体験を実施しました。
汎用旋盤は機械と違い自分の手の感覚で加工を進めていきます。汎用旋盤は「身体で覚える」という言葉が一番しっくりくる機械です。
練習、実践を積み重ね、技術や技能を習得していきます。
汎用旋盤での加工
穴あけ加工を体験してもらいました。穴あけ加工は自分の手でハンドルを回し加工をします。
そのため穴をあけている感覚がハンドルを通して自分の手に伝わってきます。
インターンシップのまとめ
今回のインターンシップでは2日間にわたり、工場見学、5軸加工機での加工体験、汎用旋盤での加工体験をしてもらいました。
2日間という限られた時間の中で少し駆け足にはなってしまいましたが、工場見学ではスグロの特色や雰囲気を体感してもらい、モノづくり体験では実際に加工することで「モノづくり」の楽しさや難しさ、奥深さを体感してもらうことができたと思います。
今回のインターンシップを通して、今まで以上に「モノづくり」に興味を持ってもらえたら嬉しく思います。
高校生の真面目に取り組む姿勢、初めてのことだらけの中でも積極的に取り組む姿勢、一生懸命我々の話を理解しようとする素直な心、我々にとって青春真っ只中の現役高校生と話す機会も非常に貴重であり、懐かしい気持ちと共に新鮮な刺激をもらうことができました。インターンシップに参加してくれた沼津工業高校 機械科のO君、沼津工業高校の先生、貴重な経験をありがとうございました。
最後に
スグロには40年の歴史があり、過去に捉われることなく、未来に希望を持ち、常に前を向いて走り続けてきました。
「スグロの技術」、「日本の技術」を次の世代に継承していくことも我々の大切な仕事のひとつだと考えています。
スグロにしかない技術や知識を習得してもらい、仕事を通じて人としても大きく成長してほしい。そんな願いを込めてスグロの未来を担う人材育成に力を注いでいます。
その一方で「製造業は若者に人気がない」という厳しい現実にも直面しています。
製造業とはどんな仕事をしているんだろう、スグロはどんな会社なんだろう、技術を学びたい、技術を身につけたい、そんな学生の皆さんはぜひ一度スグロ鉄工を体験してみてください。
若者の可能性は無限大、我々にとって大きな力になります。スグロ鉄工の未来を一緒に作り上げましょう。